ランドセルの色といじめ|親ができること【2028年入学】

ライラック色のランドセルを背負った女の子が、色見本に手をのばして笑っている

「この色だと、学校で何か言われないかな」。ランドセルを選ぶとき、そう考える保護者の方は少なくありません。入学までの準備をいつから動きはじめるかを考えると、色のことも一緒に気になってきます。

けれど、小学校で見かけるランドセルの色は、この10年で大きく変わりました。人気の色も、その並びも、昔とは違います。昔はあったのか。いまはどうなのか。順に見ていきます。

ランドセルの色でいじめは起こる?|男の子も女の子も、選ばれている色が変わりました

男の子が、黒ではないゴールド系のランドセルを背負っている

「本人はアイスブルーがいいって言うんですけど、男の子なので学校で何か言われないか心配で……」。こうしたご相談は、ショールームにいまも届きます。

かつて、ランドセルといえば黒や赤が主流でした。だからこそ、そこから外れる、ということが起こり得たのです。

いま、女の子の赤は5位です。ランドセル工業会の調査によると、赤は2019年には1位でしたが、2026年は5位。いちばん多い紫でも、3割にとどまります。

変わり方がゆるやかだった男の子でも、同じ調査で2026年の黒は5割台。ここ数年は5割台で行き来しています。黒以外を選んだ男の子は、2018年の3割から、2026年は半分近くになりました。

男の子でさえ、黒が「これがふつう」と言い切れる色ではなくなりました。もう、そこから外れようがありません。

だからいまの小学生は、黒や赤のランドセルを見ても、めずらしいとも、浮いているとも思っていないことがほとんどです。そもそも、そういう見方でランドセルを見ること自体が、ほとんどありません。

わたしたちが覚えている教室の風景と、いまの子どもたちが見ている風景は、そもそも違うのです。

その心配は、いまの教室ではなく、わたしたち自身が通った教室の記憶から来ています。

値段や型落ちは、子どもにはまだ見えていません

ご相談では、色と一緒に、値段のことも聞かれます。「型落ちだと、何か言われませんか」と。

子どもは、値段や型落ちをまだ気にもかけていないことがほとんどです。型落ちかどうかも、6年間背負う鞄としては違いがありません。

ランドセルそのものより、そのランドセルを選ぶまでに、お子さんとどれだけ話せたか。あとに残るのは、そちらです。押し付けずに決められたなら、型落ちでも最高級でも、お子さんは6年間そのランドセルを気に入って使い続けてくれます。

気にしていただきたいのは、値段よりも、6年間の保証と修理の体制があるかどうかです。安価なランドセルでも、そこがしっかりしていれば十分だとお伝えしています。

値段そのものについては、ランドセルの値段でくわしくお話ししています。

同じ色の子がいたら?|保護者の不安は、そこにもあります

保護者の方が実際に気にしていらっしゃるのは、お友達とのかぶりです。成長の過程で、疎遠になる子も、仲良くなる子もいる。その変化に、ランドセルが引きずられないように、と考えてのことです。

そのことを十分に理解したうえで、仲のいいお友達と、あえて同じものを選ばれるご家族もあります。

かぶりが気になるなら、色選びの幅を思い出してみてください。同じピンクでも、淡いピンクと濃いピンクでは別の色に見えます。そこへ青やこげ茶のへりを合わせると、ぜんぜん違う顔になります。実際、当社のオーダーメイドで選ばれたカラーの組み合わせでは、約9割が本体とへりの色を変えています。同じ色を選んでも、同じ見た目にはなりません。

いま選ばれているランドセルの色の全体像は、こちらにまとめています。

心配していた時間が、その子の本当の「すき」を見つける時間になります

保護者と子どもが一緒に1台のランドセルを見ている

たいていのことは、親の心配が先回りしているだけです。そして心配しているあいだ、気持ちも目も教室のほうを向いています。お子さんのほうには、向いていません。心配の置きどころが決まれば、その目を、お子さんに向けられます。

突然その色を好きになる子はいません。いま「黄色がいい」と言っているなら、理由がどこかにあります。バナナが好きだったのかもしれないし、絵本の動物の色だったのかもしれません。

聞き方は「どうしてその色が好きなの?」ではありません。思い出すのは、お子さんひとりの仕事ではありません。「バナナ、好きだったよね」「あの動物、黄色だったね」。保護者から手がかりを出して、一緒にたどります。出てくるのは色の説明ではありません。お子さんがいま大切にしているものが、見えてきます。黄色にも種類はいくつもあります。「どの黄色が好き?」まで聞くと、答えが変わります。

周りが勧めていたのは、ネイビーマリンブルーでした。それでもその子は、最後までアイスブルーを譲りませんでした。ご両親も納得して、その色に決まりました。決まったとき、本当に嬉しそうに笑っていたそうです。

最後まで迷い切っていたのは、たいていお母様のほうです。その場でこう言われた方がいました。「6年間使うのはこの子ですもんね。」

カタログが届いたら、「どの色が好き?」と聞いてみてください。好きな色を指さしたら、そこで終わりにせず、「そういえば、あのとき好きだったよね」と、一緒に思い出してみてください。

よくあるご質問

茶色や黄色、白やシルバーのランドセルは、いじめられやすいですか?

特定の色が理由になったという話は、当社の窓口ではほとんど聞かなくなりました。お子さんが欲しいと言った色で、大丈夫です。

ランドセルカバーは、いじめ対策になりますか?

いじめ対策としては、必要ありません。カバーは、雰囲気を変えて楽しむものだと考えています。

高学年になって、色を後悔しませんか?

色やデザインで後悔されたお子さんを、私たちは見ていません。後悔されるとしたら、色ではなく丈夫さのほうです。軽さを優先した作りだと、6年のあいだに傷むこともあります。

親ができる対策はありますか?

対策は要りません。代わりに、お子さんが自分で選んだ色をどうして好きになったのかを、一緒に思い出してみてください。

親子で意見が分かれたら?

数字で決めずに、お子さんの話を聞いてみてください。決めるのはお子さん、納得するのは保護者、という形がいちばん収まります。