ランドセルの素材は人工皮革・牛革・コードバンの3種類|違いと選び方

ランドセルに使われる3種類の素材(人工皮革・牛革・コードバン)のイメージ写真

「ランドセルの素材、結局どれがいいの?」。調べれば調べるほど情報が増えて、かえって決められない。義母から「やっぱり革のほうがいいんじゃない?」と言われても、反論する材料がない。夫に相談しても「どれでもいいんじゃない?」。自分一人で正しい判断をしなければいけないプレッシャーのなか、堂々巡りに疲れていませんか。

結論から言います。人工皮革が、いちばん安心して選べる素材です。

軽さ、防水性、カラーバリエーション、手入れのしやすさ。日常使いのすべてにおいて人工皮革が優れています。「人工皮革=安い素材」という印象は過去のもので、いまやランドセル市場の主流です。

この記事では、3素材の違いを整理したうえで、「素材だけでは見えない、本当にたいせつな確認ポイント」まで踏み込みます。

ランドセルの主な素材は3種類——それぞれ何が違うのか

ランドセルに使われる素材は、主に人工皮革・牛革・コードバンの3種類です。それぞれの特徴と、選ぶ際に知っておきたいことを整理します。

人工皮革——軽さ・防水性・色の豊富さで選ばれる主流素材

人工皮革は、天然の革に似た風合いを持ちながら、軽さ・防水性・色の自由度を兼ね備えた人工素材です。ナチュラルレザーが敬遠される欧米のファッション業界では、フェイクレザーとしてエルメスをはじめとするブティックブランドの高級バッグにも採用されています。いまのランドセル市場でも、人工皮革が主流を占めています。

手入れがほとんど要らないのが、日常使いでいちばんのメリットです。水に強く、雨の日でも拭けばすぐに乾きます。天然皮革に比べて200〜300g軽く、カラーバリエーションが豊富で、くすみカラーやパール系など毎年のトレンドを反映した色を展開しやすいのも特徴です。

ランドセル全体の83%が人工皮革です(羅羅屋調べ)。にもかかわらず、ランドセル工業会の2025年調査(n=1,500)で購入者に素材を尋ねると「よくわからない」と回答した方が約42%にのぼります(ランドセル工業会調べ)。それほど人工皮革と天然皮革の違いがわからなくなっているということです。

牛革——「本革の質感」は魅力。ただし今の主流は防水牛革

牛革は、天然の牛の皮をなめし加工した素材です。表面の凹凸と光沢が生む独特の質感は、人工皮革にはない魅力です。繊維が緻密に絡み合った天然素材ならではの粘り強さや、圧力がかかっても戻ろうとする復元力も、牛革の持ち味です。

ただし、人工皮革より200〜300g重く、カラーバリエーションは定番色中心。価格も高めです。水にも弱く、牛革は水や汗を含むと繊維が膨張し、乾燥するときに収縮します。この伸縮が型崩れの原因になることがあります。濡れた場合はすぐに拭いて、陰干ししてください。

現在のランドセル用牛革の多くは、表面にPUレザー(ポリウレタン樹脂)を貼った防水牛革です。防水性は上がるのですが、PUレザーが表面を覆うことで触り心地・見た目は人工皮革に近づいています。

「牛革は使うほど味が出る」。そう思われがちですが、これはタンニンなめしかつ染料仕上げの牛革に限った話です。ランドセル用牛革の大半はクロムなめし+顔料仕上げ、あるいはPU(ポリウレタン)コーティング。この加工では、紫外線も油分も酸素も表面のコーティングに遮断されるため、いわゆるエイジング(色艶が深まる経年変化)は構造的に起こりません。もし数年後に表面がボロボロと剥がれてきたとすれば、それはエイジングではなくPUレザーの劣化です。

ちなみに「ランドセルといえば牛革」という印象をお持ちの方も多いかもしれません。しかしランドセルの素材の歴史をたどると、もともとの主流は豚革でした。牛革が主役だった期間は1950年代から1960年代後半のおよそ15年間です。その後、軽さ・防水性・均質性に優れた人工皮革が登場し、性能面で牛革に代わって主流となっています。「牛革が伝統」というイメージは、実際の歴史とは少しずれているのです。

牛革には牛革の魅力があります。本革の質感を重視する方、祖父母世代の安心感をたいせつにしたい方には、よい選択肢です。ただし「牛革=丈夫」は正確ではありません。丈夫さは素材ではなく、構造で決まります。

コードバン——希少性と美しさの最高峰

コードバンは馬のお尻の革です。1頭から取れる量がごくわずかで、「革のダイヤモンド」と呼ばれることもあります。独特の光沢と緻密な繊維構造は、ほかの素材では再現できません。使い込むほどに深みを増す経年変化も、コードバンならではの楽しみです。

ただし3素材の中で最も重く、人工皮革との差は400g前後になることもあります。カラーバリエーションは極めて限られ、価格帯は8万円以上、商品によっては15万円を超えます。水にも弱いため、雨の日は濡れたらすぐに拭き取って陰干ししてください。

コードバンは「質感と希少性を何よりも重視する」という明確な理由がある方向けの素材です。お子さまは雨の日も汗をかく日もランドセルを使います。その環境に耐えられるかを、素材選びの基準にしてください。

【図表1:3素材 特徴早見表】

比較項目 人工皮革 牛革 コードバン
重さ ◎ 軽め △ やや重い × 最も重い
防水性 ◎ 高い △ 弱い(雨の日は注意) △ 弱い(特に注意)
手入れ ◎ 簡単 △ やや手間 △ 要注意
経年変化 ○ 安定(変化しにくい) △ 防水加工済みが大半(※) ○ 加工方法による
カラー展開 ◎ 豊富(くすみ・パール系も) △ 定番色中心 × 極めて少ない
価格帯 ○ 中〜高め △ 高め × 8万円〜(最も高い)

※「使うほど味が出る」経年変化は、タンニンなめし×染料仕上げの牛革に限られます。ランドセル用牛革の多くは防水加工(PUレザー上貼り)済みのため、エイジングは起こりにくい構造です。

羅羅屋調べ

3素材の違いは整理できたでしょうか。ここから一歩踏み込みます。実は素材を決めただけでは、ランドセル選びは終わりません。

素材で選んで終わりにしない——6年間を左右する3つのポイント

素材を比較して「人工皮革にしよう」と決まったとしても、まだランドセル選びは終わりではありません。素材の違いは、6年間の使い勝手に静かに影響します。ここからは、素材選びの延長線上で確認しておきたい3つのポイントをお伝えします。

構造——丈夫さは素材だけで決まらない

牛革には、繊維が緻密に絡み合った天然素材ならではの強さがあります。引き裂きに対する粘り強さや、圧力がかかっても時間をかけて戻ろうとする復元力は、人工皮革にはない特徴です。

一方で、牛革は水や汗を含むと繊維が膨張し、乾くときに収縮します。構造を強くしても、素材が水分を吸う性質そのものは変わりません。人工皮革は水分を吸わないため、芯材や補強の効果が天候に左右されず持続します。

どちらの素材でも、丈夫さの決め手は「芯材」と「補強」です。ララちゃんランドセルでは、大マチに特殊圧縮板を入れて6年間の型崩れを防ぐ設計をしています。素材にはベルビオ5(生地メーカーと共同開発した5層構造の人工皮革)を採用し、傷への耐性・衝撃吸収・強度保持の3つの役割を素材レベルで担いながら、牛革に近い質感を両立しています。

【図表2:ベルビオ5|3つの役割を持つ5層構造素材】

ベルビオ5の5層構造が担う3つの役割(傷への耐性・衝撃吸収・強度保持)の概念図

【図表3:一般的な人工皮革とベルビオ5の違い】

比較項目 一般的な人工皮革 ベルビオ5(ララちゃんランドセル)
構造 2〜3層程度 5層構造(3つの役割を一体で担う)
質感 均一な手触り 牛革に近い高級感
傷への耐性 標準 5層の役割分担で傷を受け流す
カラー展開 定番色中心 毎年トレンドを反映した新色を投入
品質試験 メーカーにより異なる カケンテストセンター6種類の試験をクリア
開発体制 素材メーカーの既製品を採用 生地メーカーと共同開発

羅羅屋調べ

品質については、一般財団法人カケンテストセンターの6種類の品質試験、株式会社HALデザイン研究所の動作計測試験、羅羅屋社内研究所による研究を経て、6年間の耐久性が確認されています。実績としても、色あせ・劣化・ひび割れで戻ってくる実例はほとんどありません(羅羅屋調べ)。

▶ ランドセルの型崩れ——6年間使える構造の見分け方

保証——不具合や不測の事態がおこったときに

どんな素材でも、6年間まったく傷がつかないことはありません。お子さまは毎日ランドセルを使います。雨の日も、走り回る日も、地面に置いてしまう日もあります。たいせつなのは、不具合や不測の事態がおこったときにどうなるかです。

ランドセルの6年保証は、金具の故障や接合部の剥離といった機能的な欠陥には手厚く対応されます。一方で、表面の傷やシワ、経年変化による変色は、どの素材でも保証の対象外になるのが一般的です。

牛革・コードバンは、削れても素材の組成が表面から中まで同じため、補修剤や磨き直しで見た目を回復しやすいという利点があります。ただし修理でパーツを交換する場合、革のロット差や使用による退色で色が合わないことがある点は知っておいてください。人工皮革は素材が均質なため、修理後の見た目の差が出にくい傾向があります。

保証の条件はメーカーごとに異なります。有償・無償の線引き、修理中の代替品、送料の負担。素材を決めたあとに、必ず確認してください。ララちゃんランドセルでは、6年間の修理保証に加え、修理中の代替品の貸し出し、往復送料の負担まで対応しています。

▶ ランドセルの保証——6年間で知っておきたいこと

背負い心地——体に合うかどうかは素材では決まらない

人工皮革と牛革の重量差は、製品レベルでは200g程度です。「軽いほうがいい」という直感は間違いではありません。ただし200gは、文庫本1冊にも満たない差です。

牛革には、使い込むうちにお子さまの肩や背中のラインに沿って繊維が微細に動き、体型にフィットしていく「なじみ」があります。吸湿・放湿性もあるため、夏場の蒸れを和らげる効果が期待できます。人工皮革は体型へのなじみは少ないものの、天候を問わず重量が一定で、雨の日でも軽さが変わりません。

どちらを選んでも、背負い心地の決め手はフィッティングです。肩ベルトの形状、背カンの可動範囲、背中への密着度。展示会で実際にお子さまに背負わせて確かめてください。

▶ ランドセルのフィッティング——展示会で確認すべき3つのポイント

まとめ

ランドセルの主な素材は、人工皮革・牛革・コードバンの3種類です。

迷ったら人工皮革で大丈夫です。 軽さ・防水性・豊富な色展開・手入れのしやすさ。日常使いのすべてに優れており、いまのランドセル市場で主流を占めています。牛革やコードバンは、本革の質感や希少性に明確なこだわりがある場合の選択肢です。わかったうえで選ぶなら、どの素材もよい選択です。

素材選びは入口にすぎません。その先にある構造、保証、背負い心地まで確認して、はじめて安心できます。素材の質感や背負い心地は、カタログやWebサイトだけでは分かりません。ララちゃんランドセル展示会ショールームは予約不要です。お子さまと一緒にふらりと立ち寄って、実際に触って、背負って、確かめてみてください。

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▶ ランドセルの保証——6年間で知っておきたいこと

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